抗がん剤治療の副作用 しびれについて

抗がん剤 副作用 しびれ

抗がん剤治療中に、手足の先にしびれや痛みを感じることがあります。
この場合、神経毒性を有する抗がん剤による 末梢神経障害の可能性があります。

末梢神経障害の症状は、通常、一過性で軽度のしびれ感や脱力感などで発症します。

ほかの副作用とは異なり、当初は症状が軽いため気にされない患者さんも多いのですが、神経毒性の
多くは蓄積毒性(これまでに投与された薬剤の合計量が一定の量をこえると症状出現の可能性が高く、
かつ症状が強くなる薬剤)であり、抗がん剤治療を安易に継続すれば 重篤な機能障害を
ひきおこす場合もあります。

治療に使われている抗がん剤が神経毒性を有するのかどうかは、患者さん自身も知っておいた方が
いいですし、そのような抗がん剤を使用されている場合には、軽いしびれを感じたときは
主治医や看護師さんに相談されることをおすすめします。


末梢神経障害の発症と症状
抗がん剤による末梢神経障害は、抗がん剤治療を受けられている患者さんの 10~20%ていどに
おこるといわれています。

そのほとんどが神経毒性を有する抗がん剤を用いた場合に限られていますが、その原因の
くわしいことは いまだ解明されていません。

多くの場合、手足の先や口周辺に しびれを感じる場合や、ときには喉の奥の違和感から
「息がしにくい」 「物が飲みこみにくい」 と感じる場合もあります。

さらに抗がん剤の種類によっては 初期には軽い脱力感を、重症になると日常生活に
支障がでるほどの麻痺を生じることもあります。


危険度による抗がん剤の分類
ご自分で使っている抗がん剤が、末梢神経障害をおこしやすいかどうかを 理解しておくのは大切です。
末梢神経障害をひきおこす可能性がある抗がん剤を、危険度ごとにわけ下記にまとめました。

危険度   分類   抗がん剤
 微小管阻害剤タキサン  パクリタキセル(ハクリタキセル「NK」・タキソール)
 ドセタキセル(タキソテール)
 ビンカアルカロイド  ビンクリスチン(オンコビン)
 ビンデシン(フィルデシン)
 ビンブラスチン(エクザール)
 ビノレルビン(ナベルビン)
 白金製剤  シスプラリン(プラトシン・ランダ)
 オキサリプラチン(エルプラット)
 代謝拮抗剤  メトトレキセート(メソトレキセート)
 その他  クラドリビン(ロイスタチン)

予防と対応
末梢神経障害による症状を 完全に予防するのは難しいでしょう。
しかし、重い末梢神経障害は 患者さんの日常生活の質を低下させ、治療を続けることにも影響が
あるので、できるかぎり防ぎたいものです。

さきほどもお話ししましたが、症状の多くは 手足の軽いしびれ感や痛みとして現れますが
とくに蓄積性神経障害をきたす薬品は、症状に応じて 抗がん剤の量を減らしたり
使用を中止したりすることもあります。

また、薬剤によっては 1回の投与量や、投与時間を長くすることで 症状の出現を
予防できる場合もあります。

末梢神経障害については、早めの対処が肝心です。
日頃から手の指・足の指の運動や、マッサージを心がけ、軽い症状がでたときに
主治医や看護師にすぐに相談しましょう。

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